モバイル型WiFiルーターのメリット・デメリットとは?ポケットWiFiとの違いも解説

工事なしで、家でも外でもWiFiが使えるモバイル型WiFiルーター。確かに便利なのですが、「固定回線のほうがいいのかな」「ちゃんと繋がるのかな?」など、持とうか検討している方も多いと思います。
そこで、この記事では、モバイル型WiFiルーターを持つことでのメリット・デメリットをポイントごとに紹介します。モバイル型WiFiルーターを検討している方は、契約する前にメリット・デメリットを改めて確認しておきましょう。
※本記事は2021年12月27日に作成されたものです。現在の状況とは異なる可能性があることを予めご了承ください。
モバイル型WiFiルーターとは?ポケット型WiFiとの違い

「ポケットWiFi(Pocket WiFi)」とは、ワイモバイル社が展開する商品の名称です。
小型のインターネット接続用通信端末のことで、「モバイル型WiFiルーター」「モバイル型ルーター」「ポケット型WiFi」とも呼ばれています。
一般的にはモバイル型WiFiルーターのことをポケット型WiFiと呼ぶことが多く、意味合いとしては同じものになります。
モバイル型WiFiルーターの仕組み
モバイル型WiFiルーターがインターネットに接続できる仕組みは、携帯電話(スマホ)と同じです。
移動体通信技術(4G LTE回線など)を用いて通信業者の基地局と通信し、インターネットに接続しています。対応エリア内でモバイル型WiFiルーターにスマホなどで接続することで、どこでもインターネットに接続することが可能です。
モバイル型WiFiルーターと固定回線との大きな違いは、基地局と物理的につながっているかどうか。固定回線では光ケーブルなどを家まで引くため工事が必要ですが、モバイル型WiFiルーターでは不要です。
モバイル型WiFiルーターの特徴
モバイル型WiFiルーターには、下記のような特徴があります。
■モバイル型WiFiルーターの主な特徴
- ●工事不要でネット環境が作れる
- ●外でもネットが利用できる
- ●小型のルーター
固定回線のような工事が不要なので、手軽に契約できるのが大きな特徴です。さらに、ルーター自体は、スマホよりも小型なので持ち運びに優れており、外でもネット利用が手軽に行えます。モバイル型WiFiルーターは、どこでも手軽にWiFiが利用したい方にうってつけのサービスなのです。
そして、モバイル型WiFiルーターは種類多様となっています。現在主要のモバイル型WiFiルーターをまとめたので参考にしてください。
■モバイル型WiFiルーターの種類
- ●WiMAX
- ●ポケットWiFi
- ●クラウド系
WiMAXはWiMAX回線という独自のネット回線を使った種類で、UQ WiMAXを中心にさまざまなプロバイダが存在しています。プロバイダによって行っているキャンペーンが違うため、幅広い選択肢の中からじっくり検討できるのが魅力です。
そして、ポケットWiFiはY!mobileや、ソフトバンクが提供しているタイプとなっています。ソフトバンクの回線を利用して通信を行うのが特徴です。
最後に、クラウド系はクラウドSIMという技術を使い、3大キャリアの回線を利用して通信。広いエリアでネットが利用できる新しいタイプのモバイル型WiFiルーターとなっています。
モバイル型WiFiルーターを持つべきメリットとは?

モバイル型WiFiルーターを持つべきメリットを下記にまとめました。
■モバイル型WiFiルーターを持つべきメリット
- ●手軽! 工事不要ですぐに利用できる
- ●家でも外出先でも使える
- ●スマホの料金を安くできる
- ●繋げる端末は1台だけではない
- ●無制限のモバイルWi-Fiルーターもある
各メリットを詳しく解説するので、参考にしてください。
①:手軽! 工事不要ですぐに利用できる
モバイル型WiFiルーターは、工事不要ですぐに利用できるのが大きなメリットです。固定回線の場合、工事が必要な上に、すぐにお願いしたくても予約で埋まっていることも。結局、工事が済んでネットが利用できるまで数週間もかかるケースも少なくありません。
モバイル型WiFiルーターだと、契約してからプロバイダによっては即日発送で、早くて翌日にはネットが利用可能になることもあります。手軽にネットを使いたい方には、大きなメリットですよね。
②:家でも外出先でも使える
モバイル型WiFiルーターは、家でも外出先でも使えるのが大きなメリットです。対応エリア内で通信回線さえ通っていれば、外出先でもたっぷりネットが利用可能。固定回線だと、家の中でしか基本的にはネットは使えません。外でもたくさん通信したい方、スマホだけの通信容量では不安な人にはうってつけです。
③:スマホの料金を安くできる

スマホの通信をモバイル型WiFiルーターで補えば、月々のデータ通信量を大幅に節約ができます。ということは、スマホをより安いプランに乗り換えることも可能なのです。
さらに、モバイル型WiFiルーターとの2台持ちなら、下記のようにスマホ料金を安くすることも
■1台持ちと2台持ちの料金
●キャリアスマホ1台持ち
7,205円(docomo ギガホ プレミア)
月間データ容量60GB
●格安プランスマホ+モバイル型WiFiルーターの2台持ち
2,970円(ahamo)+ 3,278円(AiR-WiFi)=6,248円
月間データ容量20GB+100GB
上記の例では、月額費用が957円安くなりました。
さらに月間データ容量は2倍に増えており、ギガ不足の解消にもつながります。
今回はドコモの格安プラン「ahamo」で計算しましたが、さらに安い格安SIMに乗り換えれば、よりリーズナブルにすることも可能です。
スマホ料金をもう少し安くしたい、と考えている方にも大きなメリットがあるのではないでしょうか。
④:繋げる端末は1台だけではない
モバイル型WiFiルーターに繋げられる端末は、1台だけではありません。モバイル型WiFiルーターによっては、最大5台以上繋げられるものもあるため、スマホ以外にPCやゲーム機なども、ネット利用ができるのです。
なので、外出先でPCを使った作業をしたい時、ゲームでオンラインプレイをしたい時などでも活用できるのが、大きなメリットとなっています。
もちろん、家でもさまざまなデバイスを繋ぐことも可能です。台数制限以上には要注意ですが、手軽に複数台をネット環境に接続できるので、現代の生活スタイルにもマッチしているのが魅力となっています。
⑤:実質無制限のモバイル型WiFiルーターもある

以前までは一部の「クラウドSIM」タイプのモバイル型WiFiルーターは無制限に利用できましたが、通信障害が相次ぎ、現在は無制限で提供している会社はありません。
その代替として、実質無制限で利用できるおすすめのモバイル型WiFiルーターが「WiMAX」です。
一定期間内に大量のデータ通信のご利用があった場合、混雑する時間帯の通信速度を制限する場合があるものの、キャリアの回線を利用しているので通信速度も安定しているのが特徴。自由にネットを楽しみたい方は、「WiMAX」に要注目です。
WiFiストアコラムでは、モバイル型WiFiルーター(ポケット型WiFi)やWiMAXを比較して解説しています。
お得に契約したい方はや興味のある方は、ぜひご覧になってみてください。
モバイル型WiFiルーターをもつデメリットとは?

次にモバイル型WiFiルーターを持つデメリットをまとめたので紹介します。
■モバイル型WiFiルーターを持つデメリット
- ●持ち運ぶ手間が増える
- ●場所や環境によって接続が不安定になる
- ●充電しないと使えない
各デメリットを詳しく解説するので、参考にしてください。
①:持ち運ぶ手間が増える
モバイル型WiFiルーターを外で使う場合、持ち運ぶ手間が増えてしまいます。ポケットに入れると、少し邪魔に感じることも。ですが、端末自体は特段大きいわけではなく、スマホよりもコンパクトな端末がほとんどです。
なので、カバンに入れてしまえば気になりません。カバンに入れて大きく通信が乱れることもないので、持ち運ぶ際は、カバンにしまって移動するのがおすすめです。
②:場所や環境によって接続が不安定になる
場所や環境によっては、接続が不安定になることもあります。例えば、設置場所が電子レンジ付近や、壁越しなどでは通信が不安定になりやすいです。対応エリア外だと圏外になってしまうので要注意。
その他にも通信障害が発生する恐れもあります。なので、設置場所は電波の干渉などが起きづらい場所に変える。そして、対応エリアなどは、事前に情報を確認して対策しましょう。
③:充電しないと使えない
充電しないと使えないのも要注意です。なので、外出先で利用する場合は、モバイルバッテリーも持ち歩くのがおすすめです。スマホにも利用できるので、備えとして用意しておきましょう。
また、バッテリーを節約して使いたい方は、節電モードが搭載されているモバイル型WiFiルーターが最適です。どんなモードが搭載されているのかにも注目して、モバイル型WiFiルーターを選んでみましょう。
モバイル型WiFiルーターと固定回線はなにが違うの?
固定回線との大きな違いは2つ。
■固定回線との違い
- ●利用できる場所と通信速度が異なる
- ●工事が必要か必要でないか
光回線などの固定回線は、利用できる場所が限定される代わりに高速通信に対応。常に速い通信速度でネットが使えます。逆にモバイル型WiFiルーターは、対応エリア内であればどこでもネットを利用可能です。ただし、環境によって通信速度が異なります。
そして、モバイル型WiFiルーターは工事が不要であるのも、固定回線との違いです。固定回線でも建物の環境によって工事不要の場合がありますが、基本的には必要であるケースが多いです。固定回線は、「申込み~工事手配~工事日」といった流れとなり、ネット通信が使えるようになるまで期間がかかります。
モバイル型WiFiルーターなら、申込みをして端末が手元に届いた日からネットが利用可能です。契約から数日程度でネットが使えることが大きな魅力となっています。
そもそもWiFiってどういう仕組み?WiFiってなに?という人はこちらをチェック。
モバイル型WiFiルーターの選び方

最後にモバイル型WiFiルーターの選び方を紹介します。今回は4ポイントに分けて解説するので、参考にしてください。
①:月額料金 / 初期費用
まず「月額料金 / 初期費用」について。月額料金はモバイル型WiFiルーターの種類別に見ていくと、WiMAXやポケットWiFiは基本的に「4,000〜5,000円台」が多く、クラウド系は「3,000円台」となっています。初期費用で見ていくと、事務手数料の他に端末料金などがかかってくるパターンもあるので要注目です。
例として、WiMAX・ポケットWiFi・クラウドSIMの料金の確認してみましょう。
○月額費用・初期費用例
代表サービス | 月額料金 | 初期費用 | 実質月額 | |
---|---|---|---|---|
WiMAX | Broad WiMAX | 初月~2ヵ月目:2,999円 3~24ヵ月目:3,753円 25ヵ月目以降:4,413円 | 端末代金:0円 事務手数料:0円(WiFiストア限定) | 3,935円 |
Broad WiMAX (5Gプラン) | 初月~2ヵ月目:2,090円 3~36ヵ月目:3,894円 25ヵ月目以降:4,708円 | 端末代金:21,780円 事務手数料:0円(WiFiストア限定) | 4,362円 | |
ポケットWiFi | Y!mobile | 4,818円※ | 端末代金:28,800円(割引適用後10,800円) 事務手数料:0円(オンラインストア限定) | 5,090円 |
クラウドSIM | AiR-WiFi (サクッとプラン) | 3,278円 | 端末代金:無料レンタル 事務手数料:3300円 | 3,532円 |
横にスクロールできます。
※ アドバンスオプションを含む料金です。
また、WiMAXを提供しているプロバイダは、キャンペーンを実施しているところが多いです。それにより、初期費用から向こう数ヶ月の月額料金も大きく変わります。
比較を行う際は、初期費用やキャッシュバックを含む総合費用を契約月数で割った「実質月額」を計算してみてください。総合的な料金のお得さを比較することができます。
■実質月額計算式
※当ページの比較表では、契約期間のないプランは契約月数37ヵ月として計算しています。
キャンペーンを見てじっくり検討したいならWiMAX。月額料金の安さで選ぶならクラウド系を選びましょう。
おすすめのモバイル型WiFiルーター(ポケット型WiFi)を比較した記事もあるので、興味がある方はご覧になってみてください。
②:データ通信量
データ通信量はどのモバイル型WiFiルーターにも、100GB/月などの制限があります。
日ごと・月ごとに使うデータ通信量を確認し、自分に適した容量のモバイル型WiFiルーターを選びましょう。
データ通信量が多い方には、月間データ容量の上限が無いWiMAXやポケットWiFiがおすすめです。
「3日で10GB」など限定的な制限はありますが、通信が遅くなるのは翌日の混雑時間帯だけなので、昼間だけ使う方は実質無制限で使うことも可能です。
■主な通信制限内容
●WiMAX
ギガ放題:直近3日間で10GBを超えた日の翌日のネットワーク混雑時間帯(18時頃~翌2時頃)で概ね1Mbpsに制限。
ギガ放題プラス:一定期間内に大量のデータ通信のご利用があった場合、混雑する時間帯の通信速度を制限。
●ポケットWiFi(アドバンスオプション)
前日までの3日間の通信量が約10GB以上の場合、当日18時から翌日1時まで約1Mbpsに制限。
クラウド系はデータ容量に上限があり、100GBが主流となっています。
データ容量をたっぷり使いたい方はWiMAX、そこそこで料金を抑えたい方はクラウド系がおすすめです。
③:対応エリア
対応エリアでモバイル型WiFiルーターを選ぶなら、「クラウド系」がおすすめです。クラウド系は、3大キャリアの回線の中で、最も適した回線を場所によって切り替えながら使って通信を行います。ということは、ドコモ、au、ソフトバンクのどれかが通っている地域なら、どこでもネットの利用が可能になります。
WiMAXの場合は、WiMAXとau回線が通っている地域のみ。ポケットWiFiは提供しているキャリアの回線が通っている地域で使えるのを考えると、クラウド系の方がエリア範囲が広いのが魅力です。
対応エリアが広く、どの地域でも安心して利用できるモバイル型WiFiルーターを選ぶなら。クラウド系を検討してみてください。
④:契約期間 / 解約金
解約金は契約期間のないものは「0円」、契約期間のあるものでは「1万~2万程度」が多くなっています。
Y!mobileのポケットWiFiは契約期間がありません。また、クラウド系も契約期間なしのサービスが多めです。
WiMAXは契約期間1~3年ほどが多いですが、「縛りなしWiFi」など一部では契約期間なしで利用できます。
契約期間縛りなしのモバイル型WiFiルーターをまとめた記事があります。気になった方は覗いてみてください。
まとめ
■こんな人にモバイル型WiFiルーターがおすすめ!
●外でも気軽にネットを利用したい人
●スマホ料金を安くしたい人
●無制限でネットを使いたい人
モバイル型WiFiルーターは固定回線とは違い、手軽さで外でも使えるのが特徴です。なので、スマホのネット環境をモバイル型WiFiルーターで補って、通信量を減らしたり、気軽に外でネットを楽しんだりできます。上記で挙げた項目に少しでも当てはまるなら、ぜひモバイル型WiFiルーターを使ってみてください。
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