インターネット回線の速度が遅く、原因が何なのか悩んでいる方もいるのではないでしょうか。今まで普通に使えていたのに急に通信速度が遅くなってしまうと、ストレスを感じてしまうことも多いと思います。
インターネットが遅い時には、いくつかの典型的な原因があります。典型的な原因を知って対処法を実践すれば解決できる可能性があります。ぜひ落ち着いてひとつずつ原因にあたっていきましょう。
本記事では、インターネットの通信速度が遅い原因とその対処法を紹介します。
インターネットの通信速度が遅い原因とその対処法
通信速度が遅い典型的な原因としては、以下の9つが挙げられます。それぞれ見ていきましょう。
- ルーターの設置場所が悪い
- 通信機器が古い
- デバイスのスペックが足りない
- 通信制限にかかっている
- WiFiに接続している台数が多い
- ルーターとの距離が遠い
- VDSL方式を導入している
- 通信障害が発生している
- 契約しているインターネット回線が遅い
ルーターの設置場所が悪い
ルーターの設置場所が悪く、通信速度が遅くなっている可能性があります。
WiFiの電波は、ルーターを中心に全方位へ広がります。そのため設置場所としては、部屋の中央付近に1~2mほどの高さを付けて設置するのが理想的です。また、家中で使いたい場合には、家の中心に設置することも意識してみると良いでしょう。
また、置いてはいけない場所を避けて設置するのも、合わせて重要になります。設置場所として避けるべき場所としては以下が挙げられます。
- 水槽や花びんなど水が入ったものの近く
- 金属製のラックや金属製の機器の近く
- 電子レンジなど電波を発する家電の近く
水槽や花びんなど水が入ったものや、土壁など湿気を含む物の近くは、設置場所としては避けるべきです。WiFiの電波は水に遮られやすい特性があります。
また、金属も電波を吸収する特性があり、金属製のラックの上や金属製の機器の近くも設置場所には適していません。そのほか、電子レンジの近くに設置すると、電子レンジの使用中に電波干渉して、WiFiがつながりにくくなる可能性があります。
設置場所が原因で通信速度が遅いことが疑われる場合は、上記の点を意識して設置場所を見直してみましょう。
通信機器が古い
使用している通信機器が古いために、通信速度が遅い可能性もあります。
古いルーターだと、新しいWiFiの通信規格に対応していない可能性があります。通信規格としては最新の11ax(Wi-Fi 6)か、そのひとつ前の世代である11ac(Wi-Fi 5)に対応するものがおすすめです。
▼WiFiの通信規格
規格名 | 最大回線速度 | 周波数 |
---|---|---|
IEEE 802.11a | 54Mbps | 5GHz |
IEEE 802.11b | 11Mbps | 2.4GHz |
IEEE 802.11g | 54Mbps | 2.4GHz |
IEEE 802.11n(Wi-Fi 4) | 600Mbps | 2.4GHz/5GHz |
IEEE 802.11ac(Wi-Fi 5) | 6.9Gbps | 5GHz |
IEEE 802.11ax(Wi-Fi 6) | 9.6Gbps | 2.4GHz/5GHz |
11n(Wi-Fi 4)以前の規格にしか対応していないルーターから、11ax(Wi-Fi 6)や11ac(Wi-Fi 5)に対応するルーターへ乗り換えれば、通信速度の大幅な改善も見込めます。
また、WiFiではなくLANケーブルで有線接続をしている場合には、使用中のLANケーブルの規格を確認しておきましょう。規格はケーブルに印字されていることが多いです。
LANケーブルの規格の種類としては以下のとおりです。
規格名 | 最大通信速度 | 伝送帯域 |
---|---|---|
カテゴリ5 (CAT5) | 100Mbps | 100MHz |
カテゴリ5e (CAT5e) | 1Gbps | |
カテゴリ6 (CAT6) | 250MHz | |
カテゴリ6A (CAT6A) | 10Gbps | 500MHz |
カテゴリ7 (CAT7) | 600MHz | |
カテゴリ7A (CAT7A) | 1000MHz | |
カテゴリ8 (CAT8) | 40Gbps | 2000MHz |
一般家庭で使うなら、カテゴリ6、カテゴリ6などがおすすめです。カテゴリがそれよりも古い場合には、買替えを検討してみると良いでしょう。
デバイスのスペックが足りない
スマホやパソコンなど子機のスペック不足で動作が重く、通信速度が遅く感じている可能性があります。
特に「パソコンでオンラインゲームをプレイする」「スマホで最新の3Dゲームをプレイする」といった使い方をする場合、通信速度だけでなく、デバイスの処理性能も重要です。
スペック不足でカクついてしまう場合には、スペックの高い機種への買替えを検討しましょう。
通信制限にかかっている
月間のデータ通信量の上限のあるプランでは、データ上限を超えると、通信制限にかかり、通信速度が遅くなります。特にモバイル型WiFiルーターの場合には、データ上限のあるプランも少なくありません。
最大128kbpsなど厳しめの制限の場合には、WebページやSNSの閲覧などの軽めの通信でもストレスを感じるほどに低速化します。
通信制限にかかった場合には、翌月に制限が解除されるのを待つか、データチャージをして制限を解除するかのどちらかが対処法となります。データチャージとなると、契約しているプランで毎月付与されるギガに比べると割高になるケースも多いですが、今すぐに高速通信が必要な場合には利用を検討してみると良いでしょう。
また、月間のデータ上限がないプランでも、短期間に大量のデータ通信をすると、一時的に通信速度が制限される場合があります。こちらについては制限解除まで待つことが唯一の対処法となります。焦らずに制限解除を待ちましょう。
WiFiに接続している台数が多い
ルーターに接続しているデバイスの台数が多すぎて、通信速度が低速化していることも考えられます。
ルーターに接続できるデバイスの台数は、機種ごとに決まっています。
家族みんなでWiFiを使っていたり、スマート家電を常時接続していたりなど、接続台数が多くなる環境にある場合には、接続台数の上限を超えていないか特に注意が必要です。
取扱説明書や、製品パッケージ、製品の公式ページなどでお手持ちのルーターに接続できる台数の上限が確認できるはずなので、接続台数が多すぎるかもしれないと感じたら、ぜひチェックしてみましょう。
ルーターとの距離が遠い
ルーターと使用場所が遠く、十分に電波が届いていないために、通信速度が遅くなっているケースもあります。
ルーターの設置場所の見直しで解決が難しい場合には、中継器を導入してみるのが方法のひとつです。
中継器は、ルーターの電波を中継して室内で電波が届く範囲を広げてくれる機器です。中継器には、据え置きタイプのほかに、コンセントに直に挿して使える簡単に設置できるタイプのものもあり、気軽に導入できます。
そのほか、電波が届かない時には、より遠くまで電波が届く高性能ルーターへ買替える方法もあります。
家中の広い範囲で通信をしたい場合には、ハイパワーアンテナが強みの機種などは注目です。また、製品パッケージなどに対応する間取りの目安が記載されていることも多いので、このあたりも確認してみると良いでしょう。
VDSL方式を導入している
マンションで光回線を契約している場合には、配線方式の問題で、通信速度が遅い可能性もあります。
マンションの配線方式としては、各部屋まで光回線でつながる光配線方式のほかに、途中から電話線での配線となるVDSL方式などもあります。
VDSL方式では電話線での配線が含まれるために、どうしても光配線方式のマンションや、戸建ての光回線に比べて、通信速度が低速になりやすいです。
配線方式の確認方法としては、NTTなど回線事業者へ問い合わせをするのが確実ですが、自宅の壁にあるコード差込口からも確認ができます。
電話回線と同じモジュラージャックを使用していればVDSL方式、「光」「光コンセントSC」などの記載のあるコンセントであれば光配線方式です。そのほか、LANケーブルと同じ差込口であれば、LANケーブルで接続するLAN方式となります。
VDSL方式で光回線を契約中で、通信速度を改善したい場合、マンションタイプではなく、戸建てプランで契約をし直すのが、方法のひとつです。
ただし、戸建てタイプで契約する際には、穴あけ工事が必要になる場合もあり、大家さんや管理会社の許可が必要になります。
また、戸建てプランでの契約が難しい場合には、ホームルーターを代わりに契約する方法もあります。
最近では5G対応のホームルーターも登場しているので、特に5Gエリア内の方は、5G対応ルーターで自宅のインターネット環境を大幅に改善できる可能性もあります。
2024年最新のおすすめホームルーターに関しては下記記事でも詳しく紹介しています。参考にしてみてください。
通信障害が発生している
契約先のインターネット回線で、通信障害が発生している可能性もあります。
通信障害に関する情報は、契約先の公式サイトなどで確認できます。今まで快適な通信速度で使えていたのに、急に遅くなった場合などは、通信障害も疑われるので、障害情報のページを確認してみましょう。
契約しているインターネット回線が遅い
契約しているインターネット回線自体の通信速度が遅い可能性もあります。紹介したような典型的な原因にあたってみて、通信速度の改善が難しいのであれば、インターネット回線が原因の可能性も十分に考えられます。
また、夕方や夜などの特定の時間に通信速度が遅くなってしまう場合も、インターネット回線自体が原因であることも疑われます。回線自体が遅い場合は、インターネット回線の乗り換えを検討してみると良いでしょう。
自宅用WiFiにおすすめのインターネット回線に関しては下記記事でも詳しく紹介しています。参考にしてみてください。
乗り換えを考えている方におすすめのインターネット回線
ここからは、インターネット回線の乗り換えを考えている方におすすめの光回線を紹介していきます。次の契約では通信速度を重視したいと考えている方は、ぜひチェックしてみてください。
通信速度にこだわるなら「NURO光」
月額料金(税込) | 5,200 円 ※NURO 光 G2T プランの場合 |
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契約期間 | 3年 ※NURO 光 G2T プランの場合 |
工事費用(税込) | 44,000円(36回払い) 分割払い相当額の割引特典あり |
通信速度にこだわるなら、NURO光がおすすめです。多くの光回線が最大1Gbpsである中、NURO光は最大2Gbpsの最大通信速度に対応しています。多くの光回線と比較して、ワンランク上の通信が期待できます。
キャンペーンとしては、1年間は月額980円(税込)で利用できる特典、45,000円のキャッシュバック特典などがあり、どちらかの特典を適用して契約が可能です。そのほか、工事費用の分割払い相当額の割引もあります。
キャンペーンや割引で初期費用や毎月の支払いの負担は大きく軽減できます。高速な通信速度だけでなく、キャンペーンが手厚い点も、NURO光の大きな魅力ですね。
\ 公式サイト限定 /
45,000円現金キャッシュバック実施中!
auユーザーの方は「auひかり」もおすすめ
月額料金(税込) | マンション:4,180円~※お得プランAの場合 戸建て:5,610円~※ずっとギガ得プランの場合 |
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契約期間 | マンション:2年 ※お得プランAの場合 戸建て:3年 ※ずっとギガ得プランの場合 |
工事費用(税込) | マンション:33,000円 戸建て:41,250円 工事費の分割払い相当額の割引キャンペーンあり |
特にauユーザーで高速な光回線を探している方は、光回線もauで契約するのがおすすめです。
auひかりは、フレッツ光回線を用いない独立回線のサービスのため、フレッツ光回線を用いた光コラボレーションなどと比較して回線混雑が少ない傾向で、高速通信が期待できます。
また、auでのセット割引もあり、家族全員のスマホ代が最大1,100円(税込)割引になります。家族でauを契約中なら、通信費が大幅に節約できます。
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通信速度に関するよくある質問
通信速度に関するよくある質問について回答しています。気になる疑問を解決していきましょう。
通信速度を調べる方法は?
通信速度は、各種のスピードテストサイトで計測が可能です。
たとえば、SEN GATE 02の「インターネット回線スピードテスト」では、下り・上りの通信速度、Ping値、Jitter値が測定可能です。
また、Googleの「インターネット速度テスト」でもスピードテストが可能です。「インターネット速度テスト」でGoogle検索すると、検索結果から通信速度を計測できます。
1Gbpsの回線なのに1Gbpsが出ないのはなぜ?
光回線の多くのサービスの通信速度は、最大1Gbpsとなっています。各サービスの公式サイトなどを見ていて「最大1Gbps」といった記載を見かける機会も多いかと思います。
この最大1Gbpsというのは、回線混雑がなく、機器の性能が高いなど、最良の条件が揃った時の理論値です。実測の数値としては、最大の速度の半分以下になることも少なくありません。
最大通信速度を提示して、通信環境や回線状況によって変化が生じた時の実際の速度は保証していないサービス形態を「ベストエフォート型」と言います。
インターネット回線のサービスにおいては、基本的にこのベストエフォート型が採用されています。最大1Gbpsのサービスであっても、実測の数値としては1Gbpsにならないことが実際にはほとんどです。
動画やゲームを楽しむために必要な速度はどれくらい?
用途ごとに必要な通信速度の大まかな目安は、次のとおりです。
評価 | 下り速度の目安 |
---|---|
かなり速い | 151Mbps~ 4K/8Kの高画質ストリーミング再生も快適! |
速い | 30~150Mbps 高画質動画やオンラインゲーム地図アプリでドライブなどでも快適! |
普通 | 4~29Mbps ネットショッピングやYouTube閲覧も問題なく、標準的な使用であれば快適なネットライフ! |
遅い | 0.6~3Mbps LINEなどのSNSは普通に使えますが、動画再生などではストレスを感じる場合も。 |
かなり遅い | 0.5Mbps以下 ネット検索、メール、テキストベースのWebサイトの閲覧などはできますが、快適とは言い難いかも? |
※評価はWiFiストア独自の基準であり、ご利用の環境や使用用途によって変わります。
動画の視聴などの普段使いであれば、4~29Mbps程度で十分です。オンラインゲームなど通信速度が求められる使い方をする場合には、30~150Mbps程度が必要になります。
ホームルーターやポケット型WiFiでオンラインゲームは快適にできるかに関しては下記記事でも詳しく紹介しています。参考にしてみてください。
まとめ
インターネットの通信速度が遅い時の典型的な原因と、その対処法を紹介しました。通信速度が遅い原因としてはあらためて以下のとおりです。
- ルーターの設置場所が悪い
- 通信機器が古い
- デバイスのスペックが足りない
- 通信制限にかかっている
- WiFiに接続しているデバイスが多い
- ルーターとの距離が遠い
- VDSL方式を導入している
- 通信障害が発生している
- 契約しているインターネット回線が遅い
ルーターの設置場所、接続台数などの通信環境の見直しをしてどうしても改善が難しい場合は、インターネット回線自体の乗り換えも選択肢となります。ぜひ落ち着いてひとつずつ原因チェックして、解決方法を探っていきましょう。